制服を買おう! Presented by KunadonokamiAoi ブレザー篇 掲示板 |
ブレザー篇
―Warning!!
警告!―
このセーラー服を見た当時のヨーロッパの貴族階級たちは、今の私たちと同様に、この服を『可愛らしい』と思いました。これが、当時の子供服に採用されるきっかけとなります(1864年に英国のビクトリア女王が自分の子どもたちに好んで着せた/エドワード王子が着用して以来子供服として流行/フランス説等諸説あり)。子供といえば、特に4~5歳程度までの服装は、一般的にあまり男女差がありません。セーラー服は、幼児の男女に、好んで着せられるようになります(ミディアブラウスと言う名前で流行)。 ■セーラー服の日本上陸 そしてついに、日本にもセーラー服がやってきます。 当時の日本は、富国強兵策の真っ只中にありました。 さすがに女子用の軍服はありませんし、女子の男装の風習はありませんから、洋装化の最初の制服として導入されたのは、バッスル・スタイルのドレスでした。1885年頃、関東の華族女学校(現在の女子学習院)のことです。これは洋装の普及が目的で、和服が一般的だった当時は大変不評でした。庶民からはアヒルが歩くようだと酷評されたとあります。結局このドレスは一般化せず、矢絣・袴を正式とする学校が大半でした。洋装及びセーラー服としては、1919年山脇女学院が洋装の制服を採用。続いて1920年京都の平安女学院がワンピース型のセーラー服を導入。福岡女学院はリー校長が着ていたセーラー服をモデルに1917年より製作し1921年に完成、1922年に導入。そして明確な記録として金城学院が1921年二学期よりセーラー服を正式採用しています。これが現在知り得る制服の歴史上の史実ですが、記録に残っていない学校(既に廃校や廃止されたものなど)はあるかもしれません。標準制服としての採用は名古屋の金城学院が創めてとする説が一部で有力視されています(標準服的な導入で和装やセーラー以外の洋装も散見される?)。そうしたセーラー服導入の風潮は瞬く間に全国へと波及しました。そして、戦前の女学生の多くが、セーラー服となります。 ■セーラー服と水兵服ただこの流れは当時の世相からすれば爆発的だったものの、かの水兵服の変化と並行する部分と、独自の方向性を持った部分とが複雑に入り組んでいます。例えば胸当ての存在は、男性である水兵には不要なもので、古い水兵服にはついていません。その当時の水兵服も胸当てのないものが比較的多かったのですが、日本で最も古いとされる福岡女学院のセーラーには、しっかり胸当てが存在します。これは、福岡女学院のセーラーが水兵服から、直接取り入れられたものではないことを意味します(当時のエリザベス・リー校長が自分の着ていたセーラー服をモデルにと書かれてある)。 では、女学校の制服と水兵服が無縁だったかといえば、私個人としては否定的です。実際には、セーラー服の多様化は、水兵服の多様化と並行する面もあったでしょう。当時の服飾産業は、学校制服と並び軍服の生産もありましたし、そうした工場が学校制服も作るとなると、当然コストを考慮して同じ型が用いられる可能性があります。その裏づけとして、現在のセーラー服が各校でさまざまなように、実は当時の水兵服自体も各船でまちまちでした。例えば全国共通という概念も、統一された軍服もありませんでした。水兵服が各船で競って型を変えていく中で、それと並行するように、学校制服もどんどん多様化していったのです。こうなると、どこが最初かという論は大して意味がなく、各地で勃発的に制服が採用されれば当然、そのスタイルもまちまちとなるわけです。比較的近い距離にある学校同士ならともかく、東京の女学校が名古屋や福岡の学校の制服を実際参考にしたとは考えにくく、当時身近にあった水兵服を参考にするか、もしくは海外から来ていた女性講師が関わるのが自然です。そしてこうした多数の原点が、現在のセーラー服の地域性や変遷に多大な影響をもたらしました。 セーラー服そのものは、当時主流だった和装から洋装を一般化するための重要な第一歩でもありました。学校制服でセーラー服が導入されたことで、急速に洋装化が進んだのも事実です。セーラー服の特徴として、和服のような平面裁断に近く和裁ができれば比較的作りやすかったことも、生産を後押ししたといわれています。初期には下着の調達やストッキングの準備などに奔走したとも伝えられていますが、セーラー服が急激に普及した背景には、そんな家庭事情もあったのかもしれません。 ■セーラー服のルーツ さらに細かく考えてみます。 その他、セーラー服の下に着るベストやジャンパースカートの歴史も、この頃まで遡るようです。しかし、ルーツとして実証するにはあまりにもパターンが多すぎる上、しかも地域の普遍性や波及の経緯にまで言及するには、資料が乏しすぎます。そうした例を掻い摘んで語るなら、私の解釈としては、男性用のセーラーでは、女性の場合下に何か着る必要があるためと考えれば、こうした方向性を証明できると考えます(サトウハチローの小説「あべこべ物語」中にも《うろ覚えですが》ジャンパースカートの着用が書かれています。兄妹の心と体が入れ替わる、大変痛快な昭和初期の児童小説です)。 余談ですが、ストッキングの存在も、実は当時までさかのぼります。 ■セーラー服と当時の社会背景 このセーラー服の採用に関しては、男尊女卑という時代背景の影響も否定できません。セーラー服自体は、水兵に正式採用されましたが、士官や将校には絶対に採用されません。つまり、セーラー服は下級兵士の服であって、言い換えれば「被支配階級」の服なのです。 水兵の所属する日本海軍は、進取精神に富んでいました。セーラー服という欧州の水兵服をいち早く取り入れたのも、当時の海軍らしい判断です。海軍は意外ですが、敵性語でありながら航海士の常識として英語教育を徹底したり、また先見を持って航空機や空母に力を入れました。当時の女学校と海軍の関係も、こうした進取精神でのつながりがあるような気がします。しかし皮肉にもそれは、女学生たちの悲劇につながる一因だったのかもしれません。時代は、先の見えない暗黒へと突き進んできます。 太平洋戦争の悪化の中、女子学生の制服もピンチに立たされます(1942婦人標準服が考案)。これによって、スカートは禁止されてもんぺに姿を変え、セーラー服は、襟を「ヘチマ衿」という形状に切る学校もありました。女子学生は何とも色気のないスタイルで戦時をすごさなければなりませんでした。これは学徒動員による勤労動員、つまり工場労働に対応するためでした。そして「ひめゆり」に代表される、沖縄の学徒いや、女学生たち。彼女たちもセーラー服を着ていました。セーラー服の歴史を語る上で、最も悲しい事実です。 その後終戦となり、物資の不足から、制服の着用が困難な学校も多数ありましたが、配給制を経て、1955年までにはどこの学校も再び、セーラー服の着用を定めるようになります。 以後、平和な時代になってからは、セーラー服は緩やかに少なくなってきます。ここで記述した歴史的な背景も、その理由なのかも知れません。しかし、そうした過去を持つからこそ、その歴史を的確に理解して、次の世代に確実に受け継いでいくのは、とても大切なことではないかと、私は考えます。セーラー服には、そうした時代の生き証人という役割が、私たちが考える以上に、あるように思えます。セーラー服が決して、マインドコントロールの道具になってはならないと、願わずにはいられません。 ■戦後の制服制服という言葉には、統制を取るための服という意味があります。軍国主義のもとで団体意識を育成するための道具、という位置付けは、決して否定できないものです。しかしこの、軍国主義という目的は、平和国家への道を歩み始めた時点で、既に失われています。軍国主義の片棒を担がされた制服が、どうして戦後再び採用されたのでしょう。 制服による団体意識の育成は、高度経済成長を迎える上で、非常に重要な役割を担っていました。制服による団体意識の育成によって、会社という組織が大きな力を持つようになったのです。組織社会で重要な各組織の連帯意識は、教育課程で育成されるべき、大切なものです。戦後の制服は、徹底的にダメージを受けた社会を、根底から復活させるための、大切な役割を担っていたといえます。 別の観点から制服を考えると、例えば警察や消防といった組織も、制服が重要な意味を持っています。警察の制服は、その絶大な権力を象徴するものですが、同時に着ている人間に対しても、その意識を助長させます。警察の効力を直接的にアピールしているのが、制服です。またこれは、警察という組織の連帯意識にとっても重要です。 学校制服は、誰が見ても一目で「学校」という組織の一員であることを認識させます。個性を尊重する最近の風潮では、否定的な意見も見受けられますが、この制服によって、生徒自身が守られている部分も多々あります。普段着では不特定多数の子供に過ぎませんが、制服を着ることで、学校の責任を追求されます。これは、責任能力のない子供を、社会的に学校が保護するという目的をもっているわけです。 戦後の親たちは、混乱した社会で子供たちを守るために、制服の復活を強く望んだのでした。そしてそれは、その後の劇的な経済的復活の一助を担っていたと、私は考えています。またそれは、本来水兵の服であるはずのセーラー服が、既に軍服としての意味を完全に失っているということの証明でもありました。セーラーは戦争時代を生き延びながらも、着実に女学生の服として認識されるようになっていました。 終戦して間もない頃は、一時的に制服の配給制もありました。圧倒的に物資の不足していた時代ですから、それでも全ての生徒が制服を着られる状態ではありませんでした。こうした中で、それまでセーラーの下に着ていたベストが廃れたり、ジャンパースカートが腰スカートになったり、という大変貌を遂げます。この変遷によって、ほぼ現在と同じスタイルと構成の、セーラー服が一般化します。 同時に、制服とは違う「標準服」という考え方も、この時代に生まれました。これはもともと、制服を着ることが出来ない子供を配慮したものです。制服を買えない家庭も当時多く、転校生などにも配慮し、制服として強制するのではなく、準じたものを着ましょうという考え方です。戦後間もない頃は、旧陸軍の制服を墨で染め、学生服にしたというエピソードは珍しくありませんでした。現在ではそうした家庭も激減し、本来の制服としての位置付けで理解されていることが多いですが、短期間の転校の場合など、この標準服という意味が生きている場面も実際多いです。また、制服が持つ、軍国主義的なイメージから脱するための方針ともいえます。そうした傾向は、共産主義の色濃い都市部では、特に顕著でした。逆に、保守的な意識が根強い地域では、制服として復活したパターンがほとんどでした。 ■学生紛争時代の制服その後、時代は学生運動へと進んでいきました。都心部でのその影響は大変すさまじく、昭和44年の高校紛争でピークを迎えます。特に東京都心の公立高校の活動は目覚しく、その結果として、自由な雰囲気を求める意見から標準服化の傾向が一層強まります。それ以後、既存の都立高校の多くは、標準服という方針を明確にしていきます。それまでの制服を単に標準服に置き換えたものですが、例えばネクタイや靴下の選択の自由が明確になり、バリエーションや着こなしが豊富になった反面、学校によってはほとんど制服を着用しない生徒も多くなりました。こうした生徒の多くは、行事のみしか制服を着用しません。この時代に標準服を選択した学校の、現在も変わらぬ傾向です。 しかし、高校紛争自体は当時の大学紛争ほど、強力な勢力だったわけではありません。そのため、他地方ではそれほど色濃い影響は出なかったようです。もちろん当時の世相としては、全国的な影響も多大でした。制服という観点から考えた場合、逆に関西方面や他地方では、戒めのために学校側が厳しく対応し、その結果より一層制服が堅固なものになったという背景が、あるように思います。また、その後の第二次ベビーブームに至るまでに乱立する新設校は、公私立を問わずに、ファッション性に富んだ制服を提案するようになります。この時代に花咲いた「標準服」は、既に一部の都立高校等にしか残っていません。 セーラー服という観点でこの時代を見た場合、この標準服化の際に、自由度の高いブレザータイプに切り替える学校がかなりありました。戦後の混乱期に華々しく復活したセーラーですが、この頃になると、徐々に黄昏の道を歩むようになっていきます。掘り返したように「軍服」であったことを指摘する風潮はほとんどありませんでしたが、標準服化の風潮は、セーラーにとっては逆風の荒波といえるかもしれません。とはいえ、先述の地方の傾向で言うなら、セーラーを大切にしようと訴えた学校も多かったわけです。 こうした歴史を紐解くと、実にさまざまな時代背景が影響しているとわかります。そして、制服の持つ意味や、その役割も、時代とともにどんどん変化してきたと理解できます。これは、今後についても言えることです。 セーラー服が水兵服としての役割から離れていき、軍国主義はもちろん管理教育の目的も、失われつつあります。制服を選ぶという観念も、高校進学の重要な要素になってきていますし、少子化による「小中学校選択制度」もまた、そうした時代の流れから生まれたものです。制服という言葉には、いろいろ意味合いがありますが、それも、それを着る子供と着せる学校、社会によっても、大きく変わるものです。
■セーラー服の一大生産地 日本一のセーラー服生産地とはどこでしょう? それは、岡山県倉敷市の児島です。 当時はまさに、詰襟・セーラー服の時代です。児島の学生服産業は着実に売上を伸ばし、戦後の1963(昭和38)年にはなんと1006万着という新記録を達成しました。
しかし、再び時代は変わり、制服を廃止する学校、ブレザーに替える学校も増え、1970(昭和45)年には生産量は半分以下に落ち込んだといわれています。素材も木綿からナイロンやテトロンという合成繊維に変わったことも、理由の一つです。 なによりこの日本一の生産地が残した功績は偉大です。それは、セーラー服の型の全国統一です。それまでは下手をすると、各校で全く統一されていなかった制服が、全国を手がける企業の登場で、工場ラインで管理できるようになりました。その恩恵によって、セーラー服の型がほぼ今の形に定まったとも言えます。この例に倣わなかった学校では、それ以前の独自性に富んだセーラーを受け継いでいますが、多くの学校がこの安くて品質の良い、セーラー服に切り替えたのです。 全国シェア1位のメーカー「尾崎商事」をご存知でしょうか。1854(安政元)年創業から144年の歴史あるメーカーです。「カンコー学生服」のブランドは、ご存知の方も多いと思います。現在、学生服からの脱皮を図るためさまざまな試行錯誤を繰り返しているようですが、やはり「カンコー学生服」の不動の地位は、今も変わりありません。ちなみに「カンコー」とは漢字で書くと「菅公」です。菅原道真公のことだったのですね。学生服を着る子供たちへの、思いやりがうかがえます。 その他、明石被服興業の「富士ヨット」も児島のメーカーです。カンコーと並んで全国的に有名な制服ブランドです。この両ブランドはTVCMにもなり、桜田淳子や山口百恵なども出演しました。 ※TVやラジオが普及する以前のCMといえば、新聞広告や看板くらいしかありませんでした。「衣料系れとろ看板」というページでは、当時の制服看板を収録しています。当時の制服広告を偲ばせる、大変貴重な資料です。
Shopping
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学生でもないのにお店で買うのは、なかなか抵抗がありますが、決して不可能ではありません。でも普通は恥ずかしいですから、ネットで買いましょう。私もよく、ネットで購入しています。 その前に、学生以外が購入できる学校制服には、いくつかの種類があり、大きく分けて2つあります。まず、新品の制服です。もう一つは、中古の制服です。このどちらを選ぶかは、まさに嗜好の問題ですからどちらがいいとは言えません。私の知っている人たちの傾向としては、女装が好きな人とか、純粋に女子高生に憧れている人、トランスセクシャルの傾向のある人などは、新品を選ぶ場合が多いです。逆に、性的対象として女子高生を見ている人や、制服自体よりも女子高生自身に興味のある人、制服を研究したり、またコレクションとしての興味を持っている人などは、中古でなければダメだそうです。どちらでもいいという人もいますが、少数派です。ほとんどどちらかの傾向になるかと思います。 私は、といいますと、基本的には新品派です。中古の趣は必要ありませんし、仮に自分の制服でそうされていると想像すると、少し抵抗があったりするので、中古でも汚れがひどければ、クリーニングに出してしまうかもしれません。ただ、特定の学校の変わった制服を買う場合は、どうしても中古になってしまいますから、中古を絶対に利用しないというわけでもありませんね。 この私の趣向から、中古の趣についてはあまり深い考えを持っていません。すみません。 まあ中古と新品の長所・短所をしいてあげれば、こんな感じだと思います。
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●絶対ホンモノで、究極のリアリティーを持っている。
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●誰が着たのかわからないという、不安がない。
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以下は、私の趣向を元にまとめてみました。ネットで通販をやっているサイトのリンクも織り交ぜています。ぜひ訪れてみてください。親切丁寧で、早く、安心して購入できるところだけを選んでいますので、きっとご満足いただけると思います。もしもメーカーや形状など特に詳しくないのでしたら、上のほうのリンクをオススメします。ある程度ご存知でしたら、メーカーや形状で選びましょう。ネットで購入できるものでも、いろんなタイプがあるんですよ!
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●何度か買ったことあります。 |
何度か購入されているなら、ある程度はブランドとか、わかると思います。関東系のスクールパールは、かなりのサイトで取り扱っています。逆に、自社で取り扱っている制服を直販している場合は、大抵ローカルな品物と考えてよいでしょう。中身はいろいろですが、むしろオーソドックスなものより、ちょっとした個性のある制服がほしいところですね。バリエーションの充実のためには、いろんな種類を取り扱っていたり、パーツを選択できるところが、楽しくていいですよ。となると、オススメはここですね。
一見してその豊富なバリエーションに圧倒されます。サイズだけでなく、セーラーの襟色とラインの組み合わせがこんなにたくさんあるのかと、私はちょっと驚きました。いえ、たくさんあるのはもちろん知ってます。それが、ネットの制服屋さんが一同にそろえて提供している、というが驚きだったんです。それもわかりやすく、簡単に選べますし、ページ自体もよく出来ています。さらに、価格の安さは多分、特筆という言葉ではちょっと物足りないですね。これほど安く提供しているところは、他にはないと思うのですが。 特に夏セーラーの価格の安さは驚くほどです。その理由は、丸洗いできるような配慮も影響しています。この夏服のラインナップは主に中学生向けのもので、高校生向けのような凝った作りではありません。また細かい部分では、ポケットが外付けだったり、ネクタイ止めがなかったりという、コストを意識した作りになっているというのもあるでしょう。自社の生産ラインから販売ルートまで、徹底したコストダウンの賜物かもしれません。TVにも日本一安い学生服屋として紹介されたことがあるそうです。 ホンダ学生服で扱っている各学校の詳細は、以前エレナさんのページに取り扱い可能な学校の一覧があったのですが、諸般の事情から現在はないようです。
知る人ぞ知るコスパとも関わりがあるらしいところで、関東系のスクールパールのカタログと、同じく関東系のオリジナルのスクールガールというブランドが掲載されています。スクールパールは製造元の光和衣料の正規代理店なので、割引率が高く品揃えが豊富です。また、丈つめなども結構早くやってくれます。 オリジナルの製品は、ネット通販では大変珍しいクリームとグレーの生地とが用意されています。オリジナルは一部受注生産となっているため、納期がかかる場合があるものの、簡単に入手できるという点ではやはり評価できます。極めつけはオリジナルのスカートで、こちらもグレーとクリーム(!)が選べます。 発送やメール対応などもきちんとしていますので、初めて買う方にもオススメできます。 ここはスクールパールです。販売は基本的にはセットとなっています。夏服の襟と袖を外した写真などもあり、内容も詳しいです。注目すべき点は、上のコスチュームシティーと同様、グレー襟の夏セーラーがあることです。これはオリジナルの限定品のようで、在庫状況に懸念はありますが、毎年生産されているようなので、今後にも期待はできると思います。このグレー襟の何を一つだけ指摘するなら、サイズが限られるということでしょうか。裏技として、夏セーラーの別パーツとして購入する手段が書かれています。 |
●何度も買ってる! |
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すばらしいですね。私が申し上げることはないでしょう。こういうレベルになると、知識だけではなく、絶対的な好みも高まっているはずですね。例えば「関西襟」とか、ネクタイのタイプとか、ネクタイ止めの有無とか、カブリと前開きとか。いろんなタイプを網羅して、どんどん経験を高めましょう。新しいサイトの情報や発見がありましたら、私にめーるくださいね(ぉぃぉぃ)。 以下は、現在調査中のサイトです。
カンコーのセーラーを扱っていたのですが、現在は販売を行っていないようです。ご担当の方はなかなか親切でしたので、少々残念でもあります。
名古屋の制服屋さんです。川名・城山の各中学校と中京女子大付属高校の制服を販売しています。写真も添えてあり、ページも見やすいです。通販に関しては未確認ですが、メールで問い合わせてみてはいかがでしょうか。
新潟県新井市の制服屋さんです。販売しているのは新井の中学校向け、トンボの汎用品がメインで、カンコーも取り扱っているようです。基本的には生徒さん向けですが、全国販売も意識しているようです。メールで対応するのがよろしいかと思います。
こちらは摂津市の制服屋さんのようです。販売しているセーラーのバリエーションから判断して、恐らくこちらで製造されているか、もしくは独自のルートを持った販売店かのどちらかでしょう。バリエーションでいえば、ホンダ学生服をも凌ぐ内容です。
茨城県鹿嶋市の制服屋さんです。鹿島市の鹿島/麻生/鉾田二高と、鹿島中/鹿野中/平井中/高松中/大野中のセーラー服を扱っています。高校の制服は写真がありませんが、中学校の制服は写真があります。一見普通の制服屋さんのサイトで、全国通販は扱っていないように見受けられますが、ご意見箱のページから注文ができます。実際に購入した方の情報も頂いてます。
石川県金沢市の制服屋さんです。金沢市周辺の制服を用意していて、30校ほどの中学制服の写真が掲載されています。一見して、セーラーが圧倒的に多く、バリエーションも大変豊かです。予約フォームが用意されているものの、他府県からの全国通販を受け付けているかどうかは不明です。WEBサイトを用意するくらいですから、対応はしてくれるのではと思います。
こちらは福島県だそうです。掲載されている写真はスクールパールですが、自社工場または協力工場生産の製品を販売しているとの情報を得ています。値段は標準で、品揃えも一通りといった感じです。ページの作りは比較的良く出来ていて、好感が持てます。今後に期待しましょう。 山梨県甲府市の制服屋さんです。こちらも王道、光和衣料のスクールパールです。少し前まで、赤ラインの注文が出来ましたが、今は別注扱いになっています。値段も標準的で、特別目新しいところはなくなってしまいました。実際に購入した方の情報ですと、スクールパールの既製品とは、若干仕様が異なるかもしれません。
千葉の制服屋さんですが、セーラーは名古屋襟かと思われます。メーカーは不明です。オリジナルには「着心地を重視した男の子用女子型制服」の用意があります。しかも襟色がブルーでスカートもブルーになっています。常備在庫品にもブルーがあり、バリエーションとしても充分といえるでしょう。
埼玉の制服屋さんです。メーカー名は不明ですが前開きのセーラーがあります。注文フォームなどもきちんとしていて、雰囲気は良い感じです。
埼玉県浦和市の制服・スポーツ用品店です。浦和市立の中学校をほぼ網羅しています。注文方法は、通信販売のページにあります。制服のデータは冬服のみですが、珍しいところで給食着があります。
私はよく知りませんが、セーラー服通販のパイオニアとあります。夏冬ともかなりのバリエーションがあり、水色スカートもあります。調査準備中。
名古屋周辺を中心とした中古屋さんですが、愛知県・岐阜県の新品制服の代理購入というシステムを導入しています。当然学校が限られ、サイズの制限があります。 実際に購入された方の情報ですと、カンコーだそうです。珍しいところでは、黒生地の冬セーラーがあります。
東京亀井戸のお店で、学生服コーナーに第二亀戸中学校/深川第七中学校/第三亀戸中学校/第三大島中学校の制服があります。発送可能の記述がありますが、第二亀戸の項に(通販は男子詰め襟のみです)という、悲しい記述があります。その他の学校については記述がないものの、詳細は未確認です。
こちらはFUJI YACHT(富士ヨット)を扱っています。セーラーはリーズナブルですが夏服のみで、決してメインではないようですね。むしろブルマーや他の製品が充実しています。 カンコー、森徳、Kodakaの3メーカーを扱っています。その点では他の追従を許さない、すばらしい品揃えなのですが、写真がないので客観的に判断できません。購入するしかなさそうです。
セーラーの種類が比較的あります。メーカーは不明ですが、そのバリエーションからして関西系のように思います。 スクールパールを取り扱っているようです。 ■中古制服販売店
いろいろな中古衣類を販売しているお店です。「ブルセラ創世記から全国のマニアを一手に引き受けて14年」とあります。WEBの開設は新しいようですが、歴史のあるお店のようです。学校数も豊富で、制服以外の品揃えも豊富です。カテゴリーも見やすく、ページ構成もよく出来ています。セーラー服は別カテゴリーを設けてあり、学校名の記述はありませんが、品揃えもバリエーションもかなりの数になります。何より、価格がリーズナブルなのが魅力ですね。
ネットの中古制服でも最も充実している有名サイトです。当然中古ですから、在庫は基本的に1商品1つずつです。そのため、希望の商品が見つかってもほとんど販売済み。もしまだ残っていたなら、すぐ購入したほうがよさそうです。また、プレミアがついており極めて高価です。反面、レアな商品が多いので、まさにマニア向けと言えますね。 石川県のちょっとローカルな中古屋さんです。北陸地方を中心とした、中古制服が充実しています。当然1商品1つずつですので、売り切れが目立ちます。ちょっと高価なのが気になりますが、品揃えは全国を網羅していて、まさに圧巻です。 千葉の中古屋さんです。関東の中古が充実しています。買取も力を入れているようで、平均相場や丁寧な説明も好感を持てます。 名古屋周辺を中心とした中古屋さんです。一部に新品もありますが、やはり単品在庫のようです。直接買取や委託販売も行っているようです。掲載学校数は100近くに上ります。また、東海地区の制服図鑑もあります。 DataBase
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はじめて着るにしても、毎日着ていたにしても、セーラー服のバリエーションはとても気になるところです。
まずは何と言っても襟ですね。 地元の人にとっては特に意識することなく、その襟が標準/普通と思われている場合が多いようです。関西襟は大阪と名古屋を中心に、西に広い分布を成していますが、中部より東ではほとんどありません。これが「関西襟」と呼ばれる所以です。 これまでの名古屋襟の大方の解釈では、襟カバーの存在を掲げた例が多かったように思いますが、襟カバー自体は他地方でもまれに見られます。新潟の日向梓さんのサイト制服メインストリートでも確認できます。
それから「カブリ」と「前開き」。 昔のセーラーは、ファスナーではなくてスナップボタン、原型は前開きでした。スナップ自体歴史は古く、実際、ファスナーが一般的に採用される前までは、このスナップボタンが一般的でした。その理由としては、「すぐ脱げること」と私は考えました(もちろん水兵の話です)。いざという時のために、すぐ脱げる構造というのは色々な場面を想像すると、水兵服としてはありがちだと思います。この点、陸軍のボタンとは対照的かと思います(簡単に脱げたらよくない)。 カブリのファスナータイプが誕生した理由は、前開きのスナップタイプを着たことのある人なら、想像がつくでしょう。まず、裾を後ろから気づかれないように両手でつかみます。しっかりつかんだら、勢いよく引っ張ります。…簡単ですね。襟の合わせ部分は通常フックになっていますが、勢いよく引っ張られては、簡単に外れてしまいます。街中でいきなりやられたら、…恥ずかしいですね。少なくとも、この構造が女子学生に適当かどうか。カブリのファスナーの学校では想像もつかないでしょうが、伝統あるスナップの女子高などでは、風習として語り草になっていることも多いです(実際にすることはまずないでしょうけど=イジメともいう)。 そして、スナップはやはりすぐ外れてしまうという理由で、伝統ある制服を頑なに守る私立高校以外は、ほぼ全国的にファスナー化しました。特にカンコーなどの大量生産品を採用する、公立の中学校に共通する傾向です。 つい最近まで「浜松誠心高等学校」がこのスナップタイプを採用していましたが、1997年の共学化に伴い、制服をリニューアルしたため、2000年を持って絶滅しました。浜松誠心高校の貴重な資料が、コ★ジコのお部屋にあります。コメントも含めて、ご一読をお勧めします。 とはいえ、スナップは古くからセーラーを採用する学校では、現在もそれなりに残っています。神奈川県の森村学園、青森県八戸市周辺でも、根強く生き残っているそうです。
生地の色は、冬服が濃紺一色、夏服は白に襟が濃紺、というのが標準です。もちろん、多数のバリエーションが存在します。東京の有名私立ですと、冬服の本体がクリーム色というものが有名で人気が高いです。濃紺ではなくて黒や、青に近い紺などもあります。これは使用する布生地によっても差が出てきます。しかしながら、夏服の生地の白は、ほぼ全国的に普遍といっても良いでしょう。 布生地は、一般的にサージと呼ばれる混紡が用いられます。サージは生地に斜めの綾組織がついています。語源はラテン語の蚕(Serica)から来ていて、元は絹糸使いの綾織物を指しました。現在は最も実用的な無地の織物として、セーラー服以外にも男子の学生服、ユニフォーム、スーツ、スカートなど広範囲に使われています。 冬服の表地は、毛と化繊の割合が70対30~50対50というのが最も一般的で、50対50ですと自宅で丸洗いできます。裏地は大抵ポリエステル100%です。夏服は裏地がなく、ポリエステル65対綿35が最も一般的です。夏服は襟の生地が異なる場合も多く、取り外せるものなどはポリエステル55対レーヨン45の化繊100%などがあります。 生地を写真で紹介しているページにJavelinの素材集というページがあります。 セーラー服は肌に直に着ますので、洗濯できるようにという配慮が為されているものが最近多いです。毛100%の高級志向の冬セーラーもあります。70対30ならまだいいですが、毛100の場合毛玉になりやすく値段も多少高い上に、洗濯も手間取るため、日常的に着る制服としてはあまり適していません。それでも、一種の高級志向から毛100を望む声はやはり根強いです。その傾向は、高級志向になりがちなハイレベルの有名私立高校、少しでもハイソなイメージを打ち出したい地方の私立に多く見られます。当然毛100を選ぶとなると、クリーニング中の着回しのため、何着か買う必要性も出てきます。制服屋さんにとっても、うれしい志向です。でも、やはり現代的な傾向ではないでしょう。毎週のようにドライクリーニングでは、手間も経済面でも大変です。 生地のメーカーは、サージといえばニッケ(日本毛織株式会社)が非常に有名で、セーラーの代名詞にもなっています。その他ユニチカなども知られています。ニッケのサージでも一番多く使われているのが、#4000の紺です。冬服でニッケの紺といえば、これの可能性が高いです。夏服の紺は薄手の#250が多いです。夏服の白生地(ポリ65対綿35)ですと#7550でしょうか。
そして襟の色。
セーラー服でも極めて特徴的な部分が、ラインでしょう。 本数は基本的には3本線で、それ以下の本数はあっても、4本以上というものは極めて少ないです。4本ラインの珍しい例外は、宮城県と福岡県にあります。宮城は常盤木高校、福岡は筑後地方の県立朝倉高校です。さらに、5本ラインという究極の例外。都立第五商業高校です。第五にちなんで5本ラインだったようですが、現在はリニューアルされなくなったようです。 セーラーのラインは、ネクタイに次いで差別化を図りやすい部分です。ネクタイのバリエーションと共に、全国各地でいろいろなパターンが見られます。変わった例としては、後ろ襟の交差部分が井桁のものや、円を巻いているもの、後ろ襟の水平部分のラインだけないもの、刺繍等特殊なステッチで出来ているもの、ライン自体ないいわゆる名古屋襟も含めて、本当にさまざまです。 色に関しては一般的に白が多く、臙脂や赤、青や緑に水色等、実にさまざまです。白襟の場合は、紺を筆頭に、黒や茶色もあります。色のバリエーションは大変豊富です。原則としてネクタイとコーディネートするのがお約束です。しかし、極めて特殊な色や形となると、この関係が微妙に崩れてきます。どちらかがあまりにも極端だと、片方を妥協することもあります。 ラインの色や本数は本当に各校さまざまで、胸当ての有無も含めたら、大変な数のバリエーションになります。さらにラインの太さはミリ単位の細かさです。このラインこそ、セーラー服をコレクションする最大の楽しみと言っても、過言ではありません。
ラインの項と重複しますが、長袖の場合の袖口(カフス)は、基本的には襟と同じデザインで、有名な例外としては名古屋襟は概してラインなしです。 この袖口の特徴としては、長袖は夏冬ともギャザーやタックで袖口を絞ってあり、かわいらしくふくらむような形状となりますが、半袖は風通しが良いようギャザー等を入れずに、ストレートの筒状の袖口としていることが多いです。この袖の形状は、原型の水兵服に準じたものです。 某格闘ゲームキャラの半袖は絞られています(パフスリーブ/肩の部分を膨らませてある)が、普通の学校制服では、茨城県立鉾田第二高校、岩手県立盛岡第四高校、花巻北高校の例は、それに近い珍しい例でしょう。20世紀制服保護協議会の保護指定制服資料室(制服図鑑)にイラストがあります。逆に、簡素な半袖制服の、生地のままの半袖(ターンバックカフス/ただの折り返し)は、各地でまれに見られます。パフ傾向は例に挙げたとおり、北日本でまれに見られる傾向ですが、西日本ではやはり極めて少ないように思われます。特に名古屋襟などは、ターンバックカフスへの傾向が顕著になるため、当該地区では恐らく存在しないと思います。
基本形は三角ネクタイですが、昔の水兵服では四角い布を三角に折って用いていたようで、水兵服として定着する過程で三角になったと思われます。ライン同様バリエーションが大変豊富で、形に関しては三角ネクタイではなく、細長いリボンタイプ、いわゆる本当のネクタイ、ブラウスにつけるような出来上がったリボンタイや紐タイ、さらにネクタイがない場合も含めると、本当にさまざまです。さらに色や素材のバリエーションも大変な種類があります。 例えば、同じ市町村の学校で同じ制服屋さんを利用している場合などは、ネクタイの色を変えるだけで、違う学校の制服になったりします。つまり、手軽に変えられることから、比較的近い学校同士で同じ色にならないように配慮されているのが通例です。一見してどこの学校の生徒かすぐわかることから、もっとも管理されたパーツとも言えるでしょう。 そうした理由から伝統的に、校則などで極めて厳しく定められていることが多いです。中学校ですと、生徒自身が自由に選べるということはまずありません。高校の場合は、公立など比較的自由な学校では、生徒が自由に選んでつけている例もありますが、逆に私立では中学校以上に厳しく管理されていることが多いです。
ネクタイ止め(ネクタイ通しとも言う)ですが、これは水兵服のころからありなし両方あったようです。やっぱり基本は「縛る」でしょうから、多分セーラー服の聡明期に、徐々に浸透したのではないかと、私は思います。日本海軍でも第二次大戦直前のセーラーにはあったようで、関東襟の歴史あるセーラー服はこれに習って、採用されたように思います。 関西襟ではネクタイ止めがないことがそこそこあり、名古屋襟ではほぼ絶対的にありません。ここから思い当たる事は、古い歴史のある(と思われる)制服では、ない場合が多いという事です。つまり、学校制服としてのセーラー服誕生の頃は、原型の水兵服にもネクタイ止めがなかったように、想像できます。言い換えれば、関東のセーラー服と関西のセーラー服は、その成り立ちも歴史も、実際は全く異なるとも考えられます(歴史の項参照)。 中学校のネクタイ止めには、花文字が入っていることが多いです。これに関する説明が、しらぎくさいと日本語版の夏用セーラー服/冬用セーラー服にそれぞれ書かれています。ぜひご一読ください。 ネクタイ止めがない場合は自分で結びますが、その結び方もいろいろです。結び方は基本的に学校で定められていますが、基準はゆるいものから厳しいものまで、実にさまざまです。場合によっては、生徒の数がバリエーションになりますから、その結び方は無限の種類があるといってもいいでしょう。結び方が自由な学校ではもはや、標準とか良し悪しといった概念さえありません。反面厳しい学校では、垂らす長さや結び目の位置、大きさなど、事細かに管理されています。まさに各学校によってまちまちで、言うなれば、ラインの種類以上にバリエーションが豊富です。また、生徒が一番最初に校則からはみ出す部分でもあります(笑)。 上記の理由から、結び方の基本とか標準とかいうものは断定しづらいのですが、しいて基本を挙げるなら、いわゆる結束法の「本結び」 をゆるめに結んだものです。 ※特殊な結び方としては、東京都立竹早高等学校の「セーラー服の歴史」で竹の子結びが紹介されています。セーラーの歴史も含めて貴重な資料です。 個人的には三角ネクタイを普通のネクタイのように結ぶのとか、好きですね。個人的に着る人でしたら、セーラー服のネクタイは使いまわしがきくので便利ですよ。
ルーツは恐らく、欧州で子供服にされた際につけられたものと思われます(歴史の項参照)。確かに男性には不要のものですが、襟の開きが広い場合など、女性には絶対必需品です。関東襟の多くは、襟の開きが小さいため、胸当ての大きさも比較的小さめですが、関西襟ですと、開きが広いのでだいぶ大きくなります。関東襟では、取り外しできるようになっている場合が多く、逆に関西襟、名古屋襟では片開きの縫い付けになっている例が多いです。素材は夏冬とも基本的に、表生地の素材を用います。そのため襟の一部のようにはならず、襟が浮いたように見える雰囲気となります。 胸当てにデザインが施されている場合も多いです。関東以北では、大きさが小さいため無地が比較的多いですが、襟と同一のラインを水平に入れてある例も、結構みられます。関西襟では面積が広いので、、ここに碇のマークが入っていたり、校章が入っていることが多いです。 関東襟の高校では、胸当てがない例があります。その数は、関西を含め全国的にちらほら存在します。また、取り外しできるものを、外して着ている生徒も結構多いです。
スカートについては、これもまた各地各校で多数のバリエーションがあります。基本形は24本と28本の車ヒダプリーツ(別名送りヒダ)で、奇数のプリーツは服の構造上まず存在しません。また理由はわかりませんが、4の倍数であることが通例です。24本は東日本、28本は西日本に広く分布しているようです。この傾向は、襟の分布と非常に近いものです。恐らく原型となった学校によるものだと思われます。 スカートのプリーツ数などを特に詳しく研究されているサイトとして、華子の女子通学服研究室があります。当サイトを作成する際にも、いろいろと参考にさせていただきました。写真も豊富ですので、ぜひご覧ください。 その他のプリーツ形状として、箱ヒダやボックスプリーツのものも存在します。箱ヒダでも24本前後のプリーツならば比較的多く見られますが、それ以上、以下のプリーツになればなるほど、希少になってきます。ボックスプリーツともなると、極めて珍しいと言ってもよいでしょう。ただ、こうした特殊なプリーツの採用例はセーラー服自体も変形であることが多く、セーラー服か否かの判断が微妙なものもあります。そして、これもまた珍しいジャンパースカートの場合は構造上の都合でしょうか、車ヒダではなく箱ヒダやボックスプリーツを採用しています。 さらに珍しい例としては、スカートラインの採用でしょう。これは極めつけの珍しさで、しかも変形セーラーではなく普通のセーラー服に採用されています。その珍しい例は、エレナさんのページのデータベースに、giuliaさんの好きです☆制服にイラストがあります。ネットでも購入可能なはずですから、ぜひ探してみてください。その他、未確認ですが佐賀市の佐賀大学付属中学校・小学校のスカートにも裾にラインが入っているそうです。 スカートラインよりもさらに珍しい、水色スカートについても触れておきましょう。松亀屋ドットコムの目玉商品ですので興味のある方は多いかと思いますが、実はこの水色スカートは実在します。その際だって珍しい例は、中京女子大学付属高校です。学校サイトでも写真が確認できますが、残念ながらリニューアルしてしまいました。 さて、流行という観点から丈について検証してみましょう。 高校生がセーラームーンを見て、丈を短くしようと考えるというのは、少し的外れでしょう。ところが、エスパー魔美となると、その頃小学生だった女の子が、ちょうど中高生となると、時期が符合します。エスパー魔美世代が、セーラームーン文化を後押しし、デザイナーズブランドなどが手伝って、爆発的に短くなったのでは、と私は考えています。「制服向上委員会」の存在はむしろ、それらの後押しを受けたもので、ファッションリーダーではなかったと思います。 その後については、もう皆さんもご存知でしょう。コギャル、ガングロと、ますますエスカレートします。一説によると、「スカートの丈は景気が良いと長くなり、悪くなると短くなる」そうです。思えば、長かった頃は、随分と好景気でした。景気が良くなると、短いスカートは短期間で絶滅するのかもしれませんね。
靴下については、正直言って制服のバリエーションとしてここで考察するべきか、ちょっと悩みましたが、やはり言及しましょう。 黒ストッキングに関しては、防寒の意味で考えれば北国に多いように思われますが、実際は都市部から人口の多い地域に見られ、逆に過疎では少なめです。 その他では、例えば黒や紺、白の綿ハイソックスとか、ワンポイントの刺繍入りなども、私立の学校でちらほら見られます。 そして現在では、ルーズソックスの一般化に伴い、都市部の中学生が短いソックスを履く姿は、ほとんど見られなくなりました。もはやこうした短めのソックスは、絶滅寸前の状態ですが、伝統的に校則で定められている場合も根強く、長めの流行もいずれは落ち着いてくるかと思います。消えてしまうことはないでしょう。 現在高校生でブームとなっている紺のハイソックスは、だんだんと全国的に普及してきたようです。それでも、校則の厳しい学校では一貫して、旧来からのソックスを皆履いています。そういう意味で、実は靴下は、最も時代の変化が激しい部分であり、また規則に最も束縛されない制服・衣類だと言えます。言い換えれば、女子生徒が一番「個性」を主張できる衣服なのかもしれません。そして、それは思春期にスタイルを意識した結果でもあります。結果的に、それを否定する教師やPTAが比較的少なかったことが、現在の多様性を生んだ最大の理由でしょう。そして、靴下は「制服」というカテゴリーから外れた部分へと、変化しているようです。 スカート丈とともに、20世紀末に激変した制服の、象徴的な部分でもあると思います。
セーラー服にふさわしい靴といえば、やはりコインローファーでしょうか。革靴の中でも、やはりこのコインローファーの存在は絶大です。しかし、校則で厳密に規定されていることは少ないです。中学生は体育の授業でも履き替えずにすむため、運動靴であることが多いです。高校生は電車の通学が多いこともあり、特に都市部では革靴が圧倒的です。靴下も含めて足元は、概観上高校生と中学生の差を決定付ける部分でもあります。 北国など雪の多い地方では、ブーツやゴム長靴(笑)を履くこともあるのでしょうか?
その他、珍しい着方として、青森県上北郡七戸町周辺や新潟県上越市周辺などの寒い地方では、カッターシャツをセーラーの下に着るという、なかなか強引な学校もあるようです。日向梓さんの制服メインストリートで確認できます。他地方の人が見れば明らかに不思議な着方ですが、寒い地方では意外とあたりまえのように受け入れられています。防寒の目的とは言い切れませんが、ベストを中に着るという例もあります。これはジャンパースカートと似たような雰囲気で、胸当て以上の胸部の保護を考慮したものとも、考えられます。比較的歴史のある、しかも地方の学校に見受けられます(歴史の項参照)。 胸部の保護といえば、セーラーズニットというセーラー服専用の下着の存在も、忘れてはなりません。しかし、これについては俗に言う「ババシャツ」同様、嫌われる傾向にあり、高校生では着ている生徒はほとんどいないようです。中学の新入の時に親が買って着せるというのが通例で、最初は着るものの慣れてくると次第に恥ずかしくなって、着なくなるようです。特に最近、防寒のためにカーディガンなどのニットを上に着ることが多くなったせいもあるでしょう。それでも、クラブなどのTシャツを下に着ている女の子は、やはり多いようです。 防寒といえば、10年以上前はスカートの下にブルマーを穿くのが常識でしたが、20世紀末にはブルマーの衰退と共に、そうした文化も滅びました。現在は代用品として、丈の短いスパッツが普及しています。しかし防寒というよりはむしろ、下着が見えないようにするため、という表現が妥当でしょうか。ブルマーはどちらかというと、見えても恥ずかしいものでした。もちろんスパッツだからといって、スカートがめくれても恥ずかしくない、というわけではありませんね。 鞄なども、基本的には制服としての規定に含めてもよいかとは思いますが、セーラー服というテーマから逸脱する部分もありますので、この場では割愛します。機会がありましたら、言及したいと思います。 |
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