Kunadonic Alcyone SVX - Radio Wave Special -
スバル アルシオーネSVX 電波仕様 (・∀・)デムパ!!
■ニューコンセプト 2016
2010年代になり大きく変わったのは、スマートフォンの普及です。現在考えられる、究極の電波デバイスに成長しました。これ一つで、ナビゲーションからテレビ、音楽プレーヤーまで統合されています。現代の車は、このスーパーデバイスと如何に連携するかが、カーライフをより快適にする新しいポリシーとなっています。そしてGPSの進化も目覚しく、レーダー探知機にも搭載されるのが当たり前になりました。
当初からの電波デバイスとの融合、より近未来的なポリシー、この二つの点にブレはありませんが、世の中が大きく変わりました。
FMトランスミッターはBluetoothによってスマホとコネクト。MP3プレーヤーも単体で使えることから今も愛用しています。その他の部分に大きな変化はありませんが、スマホがメインのモバイル端末となると、車の使い方そのものも大きく変わるものですね。スマホのナビゲーションは極めて便利で、電話帳や音声検索から目的地を調べ出せますし、渋滞情報も完璧なリアルタイム。既存のカーナビの機能を遥かに凌駕してしまい、車そのものにナビを搭載する理由さえなくなってしまいました。
ただ、他の電波デバイスがほぼ変わらず、その辺りの進化が見劣りする状況です。アマチュア無線もリモコンスターターも大きな変化がありません。ある意味完成されたデバイスとも言えますが、未来がないという表現も過言ではないかもしれません。
かつてのコンセプトからデバイスの記事もそのまま残しますが、ご承知の通り時代にそぐわない箇所も多く散見されます。そんな時代の変化を感じていただければ、この車との長い付き合いについて、より深いご理解を賜れるものかと思います。
■ファーストコンセプト
グランドツーリングに於ける一つの可能性の追求として、我が愛車は電波に主眼を置いています。大地を一気に駆け抜けるということは、孤独です。また止まる事は極力避けるものです。高速で移動する車は外部と隔離された空間。通信手段は限られ、仮に併走する車があったとしても、声は直接届きません。海上・上空の交通手段には絶対に欠かすことの出来ない、電波通信。現在は通信のみならず、色々な形で電波は利用されています。近未来を連想させるSVXにとって、電波は意外にも縁の少ない分野だったかも知れません。
そもそも陸上を走る自動車に、どこまで電波デバイスが有用なのか。そんな疑問に後押しされながら、時間と共に過去のものとなりつつある愛車を、『電波』デバイスでより近未来の方向性を見出そうと、始めてみたのがきっかけでした。■ポリシー
グランドツーリングカーですから、 その方向性もグランドツーリングに準じたものでなければなりません。
採否で最も悩んだのは、カーナビでした。果たしてカーナビはグランドツーリングに相応しいかどうか。結論を先に申し上げれば、否。グランドツーリングの主役は自分自身であって、愛車は良き相棒に過ぎません。インテリジェントな車がドライバーに道案内してくれる事が、ツーリングと呼べるのかどうか。道具は使われる物。自分自身が道具の能力を引き出すのであって、道具の奴隷になってはならない。グランドツアラーたる者、道ぐらい知っていて当然。道路も知らない主人を持ったSVXなんて、その時点でグランドツアラーの肩書きに泥を塗るものと思います。カッコイイSVXをカッコよく乗るには、運転者もカッコよくあらねばならない。ゆえに、町乗りファミリーカーの如き選択肢は、相応しくありません。カーナビは不採用なのです。同じ理由で、TVモニタも非搭載。グランドツーリングの醍醐味は、走ることそのものにあります。SVXは優れた視界を、オールラウンドガラスで実現しています。景色を楽しんだり、運転そのものを楽しんだり。移り行く気候や風土を楽しむものですから、TVモニタはあまりにも無粋です。退屈なジェット機での旅行とは、その意義も目的も根本的に違うのです。
カーナビはありませんが、GPSは搭載します。カーナビ=GPSと思われている方には???かも知れませんが、GPSとは「Global Positioning System」つまり、位置情報システムのことです。人工衛星から発する電波を利用し、自分の位置を知るシステムです。カーナビはこのGPSを利用していますが、GPS=カーナビではありません。
■アマチュア無線
外部との連絡手段といえば、今では携帯電話が普及していますので、日常的に困ることはないでしょう。しかし、グランドツアラーに携帯電話は相応しくありません。携帯電話は自分自身の装備であって、車に備え付けるものではありません。自動車電話は既に滅亡しており、選択肢になりません。何より、運転中の電話使用は条例により禁止されています。携帯電話には基地局のない不感地帯もまだまだあります。ここは、電波通信の基本「無線通信」を見直すべきでしょう
一般用途で利用できる無線通信は、2種類あります。一つは特定小電力、もう一つはアマチュア無線です。特定小電力ですと、無免許無資格で利用できますが、その出力では精々数百mしか電波が飛びません。アマチュア無線なら、遠く海外まで交信できます。グランドツーリングともなれば、その距離は500マイルにも及びます。そんな距離での通信を可能とするのが、アマチュア無線です。グランドツアラーを有意義にする一つの選択として、アマチュア無線はこの電波仕様SVXには欠かせないものです。搭載しているアマチュア無線機は、短波帯が利用できるブロードバンド無線機です。短波帯は、遠く海外まで電波が飛びます。グランドツアラーにとって、これほど相応しい無線機はないでしょう。
また、ブロードバンド機のため、地域向けのローカルな無線通信も可能です。見知らぬ人との出会いは、旅を楽しくしてくれるものです。グランドツアラーのサブウェポンとしては、最高の出会いをもたらす可能性のあるツールなのです。
もう一つの用途として、アマチュア無線機は短波ラジオなども聴取可能です。一般のラジオ放送の不感地帯でも受信でき、遠く海外の日本語放送や英語放送なども聴けます。また、万が一の非常通信で役立つことも、忘れてはなりませんね。
■GPS
位置情報を知る事は、グランドツーリングの基本です。しかし、通常自動車を運転していて、自分の位置が把握できなくなる事はほとんどありません。把握できなくなったら、何より先へ進めません。わかるところまで引き返すのが普通です。ではなぜGPSが必要なのか? グランドツーリングをしたことのある人なら、わかるかも知れませんね。まず、方角です。オリエンテーリングのシルバーコンパスと同じです。自分の居場所がわかっても、方向がわからなければどうにもなりません。その方向を知る手段こそGPSです。そして、目的地の方向を知る事ができます。無粋にも道順までは教えたりしません。しかし、それで必要にして充分。方角に間違いがなければ、辿り付く事は容易いです。
電波仕様SVXに搭載のGPSは、レーダー探知機の機能を利用しています。東経・北緯・時速・標高・進行方角などを把握する事ができます。■レーダー探知機
グランドツーリングですから、不用意な取締に遭遇する事も考えられます。取締は電波で行われる事が多く、その対策も電波を察知する事で可能となります。GPS機能を搭載したレーダー探知機は、位置情報から事前に取締システムを認知できます。取締で足止めを食らうことは、グランドツーリングにあってはならない事態です。取締対策も、電波仕様SVXの基本装備です。■エンジンスターター
グランドツーリングに暖機運転は欠かせません。長大な距離を走る車ですから、充分な暖気は不可欠です。しかし、その時間の浪費はグランドツアラーに相応しいものかどうか。予めエンジンを始動させておき、乗車と同時にスマートに発車するのが、粋なグランドツーリングの始まりというものです。エンジンスターターは特定小電力無線を利用した、電波リモコン。■リモコンドアロック
SVXには赤外線式のリモコンドアロックが搭載されていますが、信頼性が大変乏しく動作不良が絶えません。これも電波にしました。エンジンスターターの機能の一つですが、既存のドアロック機構にリレーを割り込ませて作動させています。信頼性は大変高いです。■セキュリティシステム
グランドツーリングの前後や、休息の合間に万が一の事態があっては、グランドツーリングも台無しです。エンジンスターターのオプション機能を利用し、車を振動と電圧で監視しています。異常があれば、けたたましい警告音が鳴り響き、リモコンにその異常を知らせます。■MP3トランスミッター
グランドツーリングに音楽は欠かせません。とても長い時間車に乗り続けるのですから、当然再生時間も長くなければなりません。CDチェンジャーも選択肢の一つですが、型遅れであること、既に純正品が販売されていないこと、この2つの理由から別の選択を考えなければなりません。選んだのは、FMトランスミッター内蔵のMP3プレーヤーでした。シガーソケットに差し込むだけのそれは、USBメモリを利用し、数百~千曲以上の音楽を連続再生できます。500マイル分を連続再生できるかも知れません。音楽は脇役だから、意識することなくあり続けるという形が理想です。
このMP3トランスミッターにはステレオミニジャックが付いています。持ち前のプレーヤーなども使える訳です。例えばiPodなども使えます。これを無線機に繋げば、受信音をカーステレオでモニタすることも出来ます。■携帯充電器
携帯電話は選択肢に含まれない、と書きましたが、 それは自分が常に携帯していることが当然だから、でもあります。言い換えれば、使えないという事態は、何だかんだ申しましてもやはり望ましくはありません。シガーライターで使える携帯電話の充電器は、グランドツーリングのいざと言う時のために、あるべき装備の一つでしょう。電話があっても、電池切れでは話になりません。■ノートPCとAirEDGE
グランドツーリングですから、万が一の事態は想定しておかなければなりません。どのような事態に遭遇するかは、事前にわかるものではありません。しかし、情報次第ではスムーズに解決する事もあります。携帯電話も便利ですが、PCとインターネットには敵いません。常備するものではありませんが、グランドツーリングにとって欠かせないツールであるのは、不動の事実です。むしろそれは運転中ではなく、目的地についてから、かも知れませんが。
ノートPCを動作させるのに不可欠なのが、DC-ACインバーターです。豪華なものも売られていますが、ノートPC用には精々60W程度で充分です。シガーライターに差し込むだけのミニタイプに、ACアダプターを繋いでいます。■ETC
グランドツーリングでは当然、ExpressWayを多用します。ETCも必須の電波装備ですね。
Radio Wave Specification
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その他にも、グランドツーリングを主眼としたモディファイは必要に応じて行っています。
■アルミホイール
ノーマルとの外見上の最大の違いはリアのアンテナですが、アルミホイールも大きな要素でしょう。PIAA中嶋RacingTypeR Limitedです。17インチにインチアップするのが常道ですが、私はあえて16インチを選択。その理由は……。
欧州車がこぞってインチアップした経緯は、ブレーキローターの大型化が理由です。速度無制限のアウトバーンで、日常的に200km/hオーバーで運転されるドイツでは、ブレーキは命綱です。対向4ポットは当たり前ですが、それでも限界があります。より優れたストッピングパワーを求めた結果が、ローターの大径化です。そして、それに伴いホイールもインチアップする必要に迫られる訳です。我が国でのインチアップの要求は、タイヤの扁平率を下げる目的が主だったものです。スタイリッシュという、流行的な観点が最大の理由にもなっています。走行性能に於いては、確かにコーナリング性能は向上します。横幅が広くなり、タイヤの変形が少なくなりますからね。しかし、グランドツーリングにとって、その方向性が果たして相応しいかどうか??? コーナリングにコンマ数秒の優位性を求めるかどうか、ということでもあります。そもそも、水平対向のAWDで、50シリーズのタイヤともなれば、普通の乗用車とは比較にならないポテンシャルを最初から備えています。ラリーで他車と競うわけではありません。45扁平のタイヤともなれば、乗り心地も悪化します。ローターの大径化による必然性ももちろんありません。ローターとホイールの間がスカスカの状態で、どこがスタイリッシュなのでしょうか? それはともかく、私の電波仕様SVXは16インチなのです。高速時の直進安定性という点からも、タイヤをワイドにすることは相反する要素となります。燃費も悪くなってしまいますね。
正直申し上げて、SVXは16インチで充分です。が、アルミホイールは有益です。ばね下重量を軽くする事は、走行性能を大きく向上させます。特に重量のある回転部分でもあり、加速性能にも影響します。アルミホイールは純正でも採用されていますが、これを鍛造の3ピースなどにすれば、更なる軽量化を期待できます。ちなみに、純正は鋳造の1ピースです。
■ウインドウフィルム
スモークフィルムがグランドツーリングにどう影響するかと申しますと、エアコン負担を少なくする事で、エンジン負荷を少しでも減らす事が目的です。特に夏場は、ガラスエリアの広大なSVXはエアコンも最強フル稼働状態になることがほとんどです。ウインドウフィルムは赤外線をカットするタイプ。もちろん、ドア窓にも貼ります(透過率70%以上を確保しましょう)。■オイル
ここは趣味の領域かも知れませんが、CastrolのEDGEをチョイスしています。アウトバーンを抱えるお国柄で、かのポルシェなどが純正採用するブランドですから、グランドツーリングには相応しい?気がしています…何の裏づけもありませんけど(苦笑)。EDGEは一部の量販店で量り売りしている点が魅力です。■HIDヘッドライト
樹脂レンズは経年劣化が激しく、標準のバルブでは車検さえ通らなくなるほど光量が低下します。プロジェクターは特に顕著で、何も手を加えない状態で乗り続けることは、グランドツーリングでなくても大変危険です。ハロゲンバルブのワット数を上げる手もありますが、樹脂レンズが熱によって変形する可能性もあります。HIDならその心配もなく、圧倒的な光量(ハロゲン換算で170W)ながら消費電力は35Wという、画期的なものです。最近は色温度の高い、青色のバルブが人気ですが、私の電波仕様SVXは4100kの昼白色。青色バルブは悪天候に弱いのです。路面が濡れて乱反射するような状況ですと、車線の白色ラインが全く見えないこともあります。青色バルブは、見た目はともかく実用性では疑問。
■イオンイエローハロゲンフォグランプ
グランドツーリングでは、峠道などで深い霧に包まれる事もあります。フォグランプは悪天候時に大変役立つものです。深い霧、大雪、大雨の時などに真価を発揮します。ヘッドライトを点灯した時に、霧などで目の前が真っ白になる事がありますが、こういう時こそフォグランプ。バルブはイオンイエローにしてあります。乱反射に強く、霧の向こう側もよく照らしてくれます。■撥水ガラス
全天候型グランドツアラーですから、雨に対する備えも万全に。シリコンやフッ素の撥水剤を使用しています。空力性能の優れたSVXですから、窓ガラス全体をコーティングしておくと、高速だと水滴がどんどんリアに流れていきます。大雨でもワイパー要らずで快適です。■低騒音タイヤ
グランドツアラーは限界を求めるものではなく、快適性も重要です。よって、走行性能には高度なバランスが要求されます。タイヤはブリヂストンのRegnoを長年愛用しています。タイヤノイズが極めて少なく、排水性も優れています。乗り心地も良く、それでいて必要な走行性能も維持。GR-5000~現在の9000まで、その進化も体感してきましたが、9000に於いてはその全てが大変高いレベルで実現しています。ただ静かだった5000、グリップや排水性が高められた7000、直進性や乗り心地が向上した8000、そして燃費性能が大幅に向上し左右非対称になった9000と、着実に進化してきました。■Raybanサングラス
グランドツーリングなら、日に向かいながら走ることもあります。サングラスはファッションではなく、必需品です。ファッションではないのですから、機能性が重要です。Raybanには、ドライビンググラスというサングラスがありました。赤や緑・黄色の灯火が浮かび上がる(クロマックスレンズ)ようによく見えるタイプの、サングラスです(既に廃盤賞品)。…が、残念ながら私のRaybanグラスは、それではありません(苦笑)。ドライビンググラスは、欲しいながらもなかなか買う機会がありませんね。to be continued...